《中国の輸入緩和基準について》
【12月12日:今朝の状況】
※為替(ドル/円)ドル=152円39銭【08:00現在】
※N.Y.ダウ:44,148.56 (-99.27)
※銅LMEセツルメント($/t)
①午前売:9077.0(+10)
②午後売:ー
※COMEX当限セツル($/ポンド、銅以外は$/トロイオンス)
③銅:4.214(-0.0095)
④金:2733.8(+36.2)
※WTI 原油先物($/bbl)
⑤70.29(+1.7)
※本日時点予想計算値:国内銅建値 (/kg)
①ロンドン午前:1430円
②ロンドン午後:ー
③N.Y. :1470円
※ニューヨーク為替引値(円)
152.45-152.46(0.5円安-0.49円安)
【12月11日:昨日の状況】
※国内銅建値1430円(12月10日より+30円)
《中国の輸入緩和基準について》
※11月中旬以降、中国当局は金属スクラップを輸入する基準
を変えました。
※弊社は、銅ナゲットを中国に輸出するとき、コンテナに荷
物を積んだ際、コンテナ内に「質量証明書(A4ぺら1枚)」
なる書類を添付します。
※そこには(大した情報はないのですが)品名・不純物の割
合・銅分の割合、数量(GROSS/NET)などが記載されてい
ます。その一つの項目として、「代号」(=翻訳機を使うと
コードネームと訳されます)があり、その番号が、11月より
変わりました。
※中国側が管理する番号を変えたので、何か目的があるので
しょうが、正直、大した変化ではないと考えております。実
際にこの改定の影響が出るのは、12月以降なので、もしかし
たら何か影響が出るのかもしれません。
※さて金属スクラップ輸入基準が緩和されるのではないか?
という、中国の制度改定は、ここ数年の間に何度もありまし
たが、実際、目に見えて緩和されたことはないというのが、
小生の意見です。(例えば、生活ゴミであるとして禁止して
いたアルミ缶UBCを輸入許可するなど)
※過去30年間を振り返ってみると、以下、上から下に向かう
順番で、中国へのスクラップ輸入基準は厳しくなる一方です。
・中古車の輸入を禁止した(90年代前半?)
・家電の輸入を禁止した(90年代後半?)
・コンテナ内の写真提示を義務付けた(00年代前半?)
・複数種類の合積みが禁止となった(安い税金の荷物を多
めに申告できなくなった)
・数量の過積載ができなくなった(税金を下げるため、
インボイス数量のごまかしが不可)
・日中商品検査証が必要になった。
・日中商品検査が立ち合いを開始した。
・日中商品検査が全量検査を始めた。
・7類の輸入を全面禁止した。
・6類でも金属分の規定を設けた(不純物を少なくした)。
※中国は国として、銅、アルミ、真鍮のスクラップを欲しい
とは思っていますが、金属スクラップを輸入することは、ト
レードオフとしてゴミを輸入することを意味します。
※過去、中国が金属スクラップを輸入したいがために、規制
を緩くしてゴミの輸入を許容したことは、一度もないという
のが小生の意見です。なぜ、今更、何か基準を緩くする必要
があるのでしょうか?
(反語)
※もちろん、昨今の中国国内景気低迷から金属スクラップを
原料として海外から確保する必要性が高まり、多少輸入基準
を緩くしても原料を積極的に輸入しようという考え方は、ゼ
ロではないと思いますが、過去の流れを見ると、小生には考
えられません。
おまけ:
あれだけ太陽光を推進しておきながら、電力不足・電力代高
騰から結局、原子力発電に舵をきり直すこともあるのだから、
どこの国の政府でも、方針変換はあるものなのか?
以上